猫が好き。

猫と女性が好きです。日々(月一?)の独り言です。

メメント・モリ

先日、入院している祖母に会ってきました。


酸素マスク、心拍計、点滴と、いくつものコードやチューブがつながれた体は
痛々しかったですが、意識ははっきりしていて話をすることもできました。
ただやはり、老衰による多臓器不全は快方に向かう見込みはなく、今月いっぱい

もつかどうかとのこと。


体への負担も考慮し、面会時間は正味15分にも満たないものでしたが、会いに

行けてよかったと思っています。


少し前まで、年を取ることは残された時間を消費していくことだと思っていました。
私にとっては、死ぬために生きることが不条理であり、恐怖でもあったのです。


しかしながら、自身の死を覚悟しているであろう祖母の顔はとても穏やかでした。


本人の深い心情は知り得るべくもありませんが、祖母には、消費してきた長い時間

と引き換えに得た、多くの経験と思い出があるのだと思います。


個人的な考えでしかないですが、残された時間の価値より、得た経験の価値の比重が
本人の中で上回った時、それは幸せな人生だったと言えるのではないかと思います。


少しでも長く、と思うのは、残される側の勝手な我儘なのかもしれません。


・・・それでもやはり、割り切れるものではないのですが。

×

非ログインユーザーとして返信する